そう、それは今朝の出来事であった。
何時ものように、明け方目が覚め、どうにか再び眠りにつけないかと思案している内に2度寝に成功し、目覚ましの音で目が覚めた。
つ、遂に再度眠りにつけ、勝ち誇ったロッキーの様な心境で、そのテーマ曲が脳裏にこだました。
そして、朝食を終え、用を足し、筋トレして、何時もの如くシャワーを浴びていた。
すると、急に腹がグルグルいいだし、とてつもない便意に襲われた。
今まで、何十年と朝シャンの経験を積んできたが、こんな状況に出くわした事は無かった。
不意打ちの様にけたたましい便意に襲撃され、戸惑いを隠す事も出来ず、取り敢えず、全て洗ってからトイレに駆け込もうと、あそこの括約筋をグッと締めつけた。
しかし、相手は容赦しない。一寸気がゆるむと、凄まじい便意が襲って来る。
今ここで撒き散らしてはならぬ、折角建てたばかりの新居ではないか。
いや、新居で無くても倫理的に撒き散らしはいけない。
そんな風に、マッパで己と格闘し、やっとの思いで悶絶しながら洗い終え、風呂場を後にした。
しかし、まだやらなくてはならない事が有る。
そう、身体を拭いて、ボディークリームを塗らなくてはならないのだ。
脂汗が、噴き出てきた、今洗ったばかりだというのに。
もう無理、撒いちゃいそう、体中の筋肉が強張っているのが分かる。
もう、行かねばならぬ、あの憧れのトイレへ。
何時もはこの時間に居るはずもない誰かがトイレに入っている気配を感じた。
娘か、そうであればここを諦め、もうひとつのトイレに括約筋を締め直し、全身を筋肉の鎧にし意を決して、撒き散らさない様飛び込むほかは無い。
「だっ、誰だ、トイレに居るのは。」やっとのことで、絞り出した小声で誰かに問うた。
「あたしよ。」妻だった。タイミングが悪いのである。
「大か、いいから早く出てくれ。」体中から、脂汗が噴き出している。
何か悪いもん食ったっけ等と思いながら、悶絶している。
幸い妻は小であり、出て来るなり、ウも言わせず飛び込んだ。
あっという間の生理現象だった。一瞬で、悪夢から解放された。
汗みどろになり、至福の瞬間で事なきを得た。
撒き散らし事件へと発展しないで済んだ。
朝からの悶絶に耐える事が出来た私は少しは成長したのかな。



RSS